ヒウオを食べる

  • 2020.01.02 Thursday
  • 12:56

 

 ヒウオという魚をご存じですか?

 

 ヒウオとは「氷魚」と書く琵琶湖特産の魚です。そしてその正体はなんとアユの仔魚(稚魚より小さい子供)です。琵琶湖ではこのヒウオを賞味し続けてきました。古くは奈良・平安時代、瀬田川の田上にヒウオを捕る簗が設けられ、天皇家の食卓を飾っていました。また江戸時代、松尾芭蕉は近江に滞在中「あられせば 網代の氷魚 煮てださん」という句を詠んでいます。ヒウオはアユの仔魚ですから勿論「琵琶湖八珍(びわこはっちん)」の一員です。

 さて、このヒウオ、概ね12月から2月ぐらいまでの間に漁獲されますが、多くは養殖アユの種苗として出荷され、その余りが食用として市場に出荷されますが、その量は限られており、近江以外に流通することは稀です(高級料亭を除く)。考えてみれば、この一匹、一匹がアユになるわけですから、アユが豊富に捕れる琵琶湖以外では考えられないような豪華な食材です。このヒウオ、その味わいには他の魚に類を見ない旨さがあります。そのまま生で食べるのも旨いのですが、何といっても「釜揚げ」が最高です。少し塩を聞かせた御湯で湯がき、すぐに冷ませば出来上がり。もちもちとした触感は、海のシラスやカマスゴの釜揚げ等には絶対にありません。味わいも上品な旨さ、そして、何といっても小さくてもアユ、独特の香りを備えています。琵琶湖の冬でしか味わえない至福の逸品がヒウオの釜揚げです。

 

生のヒウオ
生のヒウオ
ヒウオの釜揚げ

 

 釜揚げはそのまま土佐酢を軽くかけて食べるのもよいのですが、大根おろしと和えて食べるのもお勧めです。意外なことに塩コショウを効かせたスクランブルドエッグも旨いものです。琵琶湖のほとりに暮らすことの幸せを満喫できる逸品ですが、唯一の欠点は酒がすすみ過ぎることでしょうか。特に少々辛口の純米酒とか吟醸酒等は瞬く間に蒸発してしまいます。

 このヒウオですが、2018年・2019年と記録的な不漁でした。このままでは琵琶湖のアユは絶滅してしまうのではないかと危惧されたほどです。従って、この間に私の口に入ったヒウオはほんの数匹。ヒウオは豪快に貪り食うところに喜びがあるのに。しかし、2020年シーズン。何と、かつての程ではないにせよ、ヒウオが捕れています。平和堂にも釜揚げが並んでいます。無論ゲット。

 食べた、やはり旨い。これが捕れたて湯がきたてならもっと旨いはず。

 

ヒウオの釜揚げ大根おろし和え
ヒウオスクランブルエッグ

 

 実は、近江八幡の沖島で正月のどんど焼きを観覧し、冬のヒウオを味わう企画をここ数年続けてきましたが、残念ながら、毎回ヒウオにお目にかかることができませんでした。しかし今年は、「何とかなりそうだ」との連絡。漁業の島「沖島」で捕れたてのヒウオの釜揚げ、&冬の湖魚料理を満喫し、豪快な火の祭り「どんど焼き」を一緒に観覧しませんか。無論お酒と共に。開催日2020年1月12日(日)です。(終了しました)

 詳しくは琵琶湖汽船株式会社    (https://www.biwakokisen.co.jp/)クルーズメニューをご覧ください。

 ヒウオを含む琵琶湖八珍を詳しく知りたい方は『琵琶湖八珍−湖魚の宴絶品メニュー』(2017年海青社)をご覧ください。

 

沖島のどんど焼き

 

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  • 2020.01.29 Wednesday
  • 12:56
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